花ブロックとは…
この言葉を聞いて「何だろう?」と思う方は、まだかなり多いと思います。
日本ではこれを沖縄で見る機会が一番多いのではないでしょうか。百聞は一見にしかずという事でこちらがその花ブロックです。
主にはブロック塀に使われている事が多いと思います。かわいいデザインばかりでなく、そよ風を取り入れながらも夏の暑い太陽光を遮り、さらには外からの目隠しの役割にもなるコンクリートブロックの事なんです。沖縄では花ブロックは70年くらい前から作られていたそうです。
沖縄で花ブロックは1954年ころから使われはじめその考案者は建築家の仲座久雄氏によるものとされています。また当時は「異型ブロック」と呼ばれていましたがそのうち「花ブロック」と呼ばれる様になったのは、仮説によると、花ブロックは「花織 (はなうい) 」に代表される、琉球王国時代の織物から来ているのではないかと考えられています。花織は植物の花を表現したものではなく、パターン自体を意味する言葉として用いられていたようです。
その呼び方は色々あります。沖縄では「花ブロック」「花形ブロック」と呼ばれているのが多いらしいですが、沖縄以外の都道府県では「透かしブロック」「沖縄ブロック」「琉球ブロック」など呼び方は様々です。
沖縄でこの花ブロックを使った有名な建物があります。名護市にある1981年に完成した「名護市役所」です。要塞のような市役所は日本建築学会賞を受賞しています。この斬新なデザインは象設計集団が担当しました。建物から突き出ているスロープは、実は郵便配達のバイクを乗ったままで広い役所内を走れるように設計されたようです。
見た目もかわいい花ブロックの人気は年々高まっていて東京では「スカイツリー」や「渋谷ヒカリエ」、「原宿の表参道ヒルズの裏路地」など、商業施設で多く目にすることが増えました。またビーチサイドのカフェや、サーファーズハウス、などでも使われています。その影響で一般住宅でも玄関先やウッドデッキなど、花ブロックは徐々に広がっています。
さて、この花ブロックはほとんどの方は沖縄発祥の建材と思っていますが、歴史を振り返るとそもそもの発祥はアメリカということはあまり知られていません。元々沖縄建築の主流は木造の今でいう「沖縄古民家」でした。しかし戦後、米軍が基地を整備するためアメリカからコンクリートやブロック製造機が持ち込まれました。その際に機械のカタログを取り寄せて自作で花ブロックの機械を作ったと言われています。
海外では花ブロックのことを「スクリーンブロック」や「ブリーズブロック」と呼んでいます。1930年にはじめてアメリカで使われました。当時はミッドセンチュリーモダンスタイルというデザインが流行し、有名建築家によって花ブロックは多く採用されていました。特にカリフォルニア州の都市、パームスプリングスでその名残を多く見ることが出来ます。その代表的な建物が1959年に建設された「ザ・パーカーパームスプリングス」と言う5つ星ホテルです。
The Parker Palm Springs
カリフォルニアのパームスプリングスでは、暑い砂漠の太陽から建物を守ったり、日陰を作りながらそよ風は通し、涼しく過ごすために花ブロックが使われ、またフロリダではハリケーンによる飛来物から建物を守るために使われていました。
私の疑問として何故?今まで沖縄から県外に花ブロックが広がりにくかったのか…。
おそらく「地震」ではないでしょうか。沖縄は地震が無いとはいいませんがその他都道府県ほどは無いでしょう。なので花ブロックの施工につきましては安全第一を最優先し、特に外部での使用時には第三者に被害を与えないような場所での使用を設計士、現場管理責任者の方はよろしくお願いいたします。
いかがでしたか?花ブロックは暑い夏は風を通し日陰をつくる、夜は灯りを通し安らぎをつくる。私たちは「帰りたくなる家」のお手伝いがひとつでもできることを願っています。
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